◎ご挨拶

皆様、この度は羽田甚商店にお越しいただきありがとうございます。

羽田甚商店とは、私の生まれ育った実家の屋号が『羽田甚』であり、由来は宮大工をしていた高祖父羽田甚蔵の一文字をとり慶応元年に掲げられた屋号です。その後、家業を宮大工から商売へと変え、父が5代目『羽田甚蔵』を襲名しましたが高齢となり、私達兄弟が跡継ぎにならなかったため、2015年の閉店にともない、150年の歴史に幕を降ろしたという経緯のお店であります。

私は女優業の中で、日本中を旅する機会に恵まれてきました。日本は本当に素晴らしい国です。あらゆる地域で職人さんや生産者さんの、誠実で心のこもった物作りとその精神を見せていただきました。

先人たちの教えを受け継ぎ、よりよい進化を日々模索して、不器用なまでにも良いものをコツコツ作られる姿勢には感動を覚えます。

実家の屋号を継承できないことをどこか寂しく感じていた私と、日本中を旅して良いものに出会えた私。本当に良いものは地球にも優しいという、矛盾のない答えを、真摯な生産者さん達から教えていただいた私です。
この方々の思いを代弁したい、、、。
この2つの想いが交差して、この度『羽田甚商店』をネット上で新装開店、屋号を継承させる運びとなりました。

テーマは『美』と『健康』です。

細胞、血液、内臓、骨にきちんと届くもの。

精神と肉体に共鳴させるもの。

これまでに培ってきた経験、そして出会えたご縁。

私自身が消費者として、愛用、信用してるものだけをご紹介させていただきます。良いものは光って見えるという私の特技を生かしてセレクトした、全国の職人さんや生産者さんの思いを届けたい、、、。

『羽田甚商店』が生産者様と皆様との架け橋となれることを願っています。

羽田甚商店6代目店主 羽田美智子

◎羽田甚とは

羽田甚(はだじん)とは、羽田家に代々伝わる屋号のこと。

江戸時代から続く家業を継ぎ宮大工をしていた羽田美智子の高祖父、羽田甚蔵からその呼び名は始まりました。

羽田甚の創業は1865年の慶応元年に遡ります。羽田甚の看板の下、甚蔵は宮大工として神社仏閣をはじめ多くの建物を建築し、名工としてその名を馳せました。中でも1884年に手がけた擬洋風建築の旧水海道小学校は、その役目を終えた今でも、茨城県立歴史館に県の指定文化財として移築・保存されている甚蔵の代表作です。

旧水海道小学校の建築は甚蔵にとって挑戦でもありました。なぜなら、依頼されたのが当時の日本で流行していた洋風建築だったから。宮大工の甚蔵にとって専門外の知識が求められたのです。そのため甚蔵は、洋風の建物を視察しに横浜まで何度も足を運び、独自に研究を重ねながら設計・建築にあたったそうです。そこには職人としての意地と、新しい校舎の完成を待つ人たちの期待に応えたいという強い想いがありました。苦労の末に完成した美しい建物は、学校としての務めはもちろん、地域のシンボルとなって地元の人々に長年愛されました。

その後、宮大工としての羽田家の歴史は甚蔵の代で幕を閉じることになりますが、甚蔵の志が消えることはありませんでした。息子が「羽田甚」という屋号で理髪用品の販売店を始めたのです。そして戦後には羽田甚商店となり、文房具、タバコ、食品など、時代とお客様のニーズに合わせた商品を販売。家業の形は変えながらも、かつて名工とうたわれた職人であった甚蔵の名と想いが込められた羽田甚の屋号は脈々と受け継がれ、代々大切に守られていったのです。しかし、残念ながらそんな羽田甚商店も2015年、羽田美智子の両親の代で惜しまれつつ閉店しました。

そして、羽田甚商店の看板を下ろしてから4年。一度は消えかけた羽田甚の屋号ですが、羽田甚6代目にあたる羽田美智子が受け継ぎ、ネットショップという形で蘇ることになりました。職人としての甚蔵の志、これまで紡がれてきた羽田甚の想いを繋ぐ新しい「羽田甚商店」が始まります。

 

◎羽田甚商店用語「osekkai」とは・・・

osekkai=お節介。
ネガティブな言葉として使われることが多いが、「お節介を焼く」ことは、それだけ人のことを考えて、心配して言動するということであり、とても愛情のこもった言葉として捉えることもできる。羽田甚商店の店主・羽田美智子は、まさにお節介な性格で、いつも人のことを思って、寄り添ってくれる。「ちゃんと栄養のある食事できてるかな」「身体冷やしてないかな」「睡眠取れてるかな」そんなお節介からこの羽田甚商店は始まったと言っても過言ではない。

心配しだしたらキリがないこのお節介を、みなさまにお届けできればいいのになという発想から、羽田甚商店の商品やコミュニティには“osekkai”というネーミングが付けられています。羽田美智子のお節介がいっぱい詰まった商品たちを、みなさまに愛していただけるとうれしいです。

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