西平カメリアクラブ

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髪や肌のお手入れとして、昔から愛用されている椿油。椿の収穫が盛んな場所として、天草の地も有名です。海に面し、美しい自然を体感できる西平椿公園の中には、椿油の搾油工場があり、純度100%の「天草椿油」を製造しています。昔ながらの可愛らしいパッケージに詰められた美しい椿油がどのように作られているのか、西平カメリアクラブの方々にお話を伺いました。実は多様な使い道のある椿油の奥深い世界、のぞいてみてください!

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椿油の産地といえば、東は伊豆諸島、西は長崎県五島列島、そして熊本県天草。

羽田:関東に住んでいると、椿油といえば大島椿をイメージします。あとは小豆島で椿油を作っている方がいたりしますよね。こちらの椿油をいただいて使ってみたら、濃厚で香りが良くて、それでピンときたんです!
白迫:ありがとうございます。五島の椿は、化粧品メーカーが使用するほど大量に採れるのですが、私たちはその1/60くらいの椿しか取れません。でも天草椿と自信を持っていえるくらい、除草剤を使わず農薬散布もしていない、自然のままにこだわりを持って作っています。
羽田:そうですよね。混じり気のない、純粋無垢な椿から取れたオイルだからこそ、その濃厚さや香りの良さがあるんですよね。もう物自体がそれを語っていますよね。

白迫:量が少なくても天草椿からは、これだけピュアなものができますよというのがこだわりですね。我々が情熱をかけているから、30年近く使った機械が最近故障したんですが、役所が新品に入れ替えてくれる予定なんです。
羽田:それは役所のほうも存続させたいという思いがあるから?
白迫:存続して後世に伝えていくようにすること。それは役所も我々も思いは一緒ですね。日本だけではなく世界の人に使っていただきたいと思って、椿油を作る人たちが気持ちをひとつにしています。私はこの小さな地域から、発信したいなと思っています。

羽田:ここの椿は昔から自生していたんですか?誰かが植えたんですか?
白迫:昔から2万本ほどの群生林がありましたが、30年ぐらい前に公園として整備した際周辺にも椿の植栽も行われていました。その椿が今収獲している椿になります。群生林の椿は、樹高が高く岩場に生えているのが大部分ですので、収穫できる量は少ないんです。
羽田:そういうことなんですね。総勢何名ぐらいでやってらっしゃるんですか?
白迫:10名です。30年前から変わらずです。
羽田:ええ、30年前から10名で!椿油が採れる時期は、9月ですか?
白迫:10月11月に収穫して乾燥させ、油を取り出すのは12月からですね。それから3月、4月にかけて取り出していきます。
羽田:じゃあ収穫時期は1年に1回なんですね。
白迫:そうそう。木になっているものをもぎ取るのは、1〜2ヶ月が勝負ですね。あとは自然に弾け落ちて岩の間に落ちてしまうことも。機械の乾燥機もあるんですが、乾燥させるときは天日干ししています。その方が早くて。


羽田:何事も手作業だから大変ですね。
白迫:手でバーッとかき混ぜて。それを5日間ぐらい干し上げたら、ぱらぱらと落とすんですよ。ちなみに、今度入る新しい機械は「生絞り」ができるんです。通常は、加熱して濾過をしてオイルとして取り出します。「生搾り」は干し上げた、あるいは釜であたためずにそのまま取り出すものになります。生のままで。


羽田:生絞りのオイルってどんな感じなんですか?
白迫:量的にはおそらく減ると思います。やっぱり熱を加えたほうが油を取り出しやすいので。ただ、生搾りのほうが酸化しにくくなりますね。
羽田:じゃあ来年度かな。どんな風になるか楽しみですね。

昔ながらの作り方で100%椿油だから、使い道は幅広い。食用から化粧品、家具のつや出しまで。

羽田:椿油の活用方法を知りたかったんです。髪に付けるとか、このオイルは食べられるんですよね?
白迫:保健所からも許可を取ってますから、食べられます!椿油の炊き込みご飯はおすすめですね。
羽田:椿油の炊き込みご飯、どんな味がするんだろう。食べられるというのがとにかく安心ですよね。
白迫:食べられるから何に使ってもいいですよっていうことですね。椿油100%ということで、昔ながらの椿油だから化粧品に限定していません。刃物の手入れや家具のつや出しにも使えます。ガーゼにオイルを染み込ませて、包丁やハサミを磨くのもいいと思います。


羽田:100%椿油だから、すごくコクがあって香りも椿ですもんね。あと、椿が育つ場所が潮風にあたっているのが特徴ですよね。潮風にあたると植物も元気じゃないですか。
白迫:なんでもおいしいですよね。海のミネラルの塩分がちょうど混じり合うんでしょうね。

椿の木から炭にまで活用して楽しむ。消臭剤や浄水など、炭も万能に使える!

白迫:木の再生を図るために、木をムダにしないようにと思って椿の木で炭作りもしたんです。
羽田:SDGsですね!
白迫:冷蔵庫に入れて消臭剤でもいいし、酒好きなら、そのお酒にポンと入れても良いしね。あと、ご飯を炊くときに炊飯器に入れたり、水道水を飲むときも炭を入れて冷蔵庫で冷やしておけば、それで浄化されておいしい水になります。


羽田:なんかいい匂いですね。かわいいパッケージにすればギフトにいいですよね。
白迫:そうですね、自分にとってのちょっとしたご褒美にも。ちなみに備長炭みたいに火力が強いので、私たちはこれでバーベキューもしました(笑)。
羽田:え!いいですね!
白迫:西平公園で椿まつりというイベントがあるので、その時に販売してみようかなと思っています。この公園を夢がある公園にしたいなと思っていて。椿の生絞り体験とか、炭の活用方法を説明したり。野鳥もいっぱいいるし、そば粉を作ったり、そういういろんな体験をするような公園にできたらいいですね。
羽田:いいですねえ。素晴らしいです。
白迫:それで、次の世代に引き渡したいなあと。この公園が皆さんの心の癒し、元気の源にできたらなあと思っています。
羽田:素敵な考えですね。応援しています!

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