まつじるし農園

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「果実の宝庫」ともいわれ、果樹農家の多い長野県ですが、代表的なフルーツといえば、やっぱりりんご。松野洋祐さん、奈月さんご夫婦が営んでいるまつじるし農園さんにお邪魔し、りんごジュースや干しりんごを堪能してきました。豊かな自然の力によって育てられたりんごは、とってもピュアな味。生まれも育ちも異なるおふたりが中野市で出会い、作り始めたりんごには、農業への想いやりんごへの愛情などさまざまな気持ちがこもっています。

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原材料に表記されているのは、「りんご」のみ。
シンプルだからこそ体に染み入るようなおいしさがある 

羽田:いただいちゃおう。りんごジュース、あっためるとおいしい! ジュースって今まで夏に飲むものだと思っていたけど、こんな飲み方があるんですね

松野ご夫婦:そうですよね

羽田:こちらのりんごジュースの特徴ってどんなところなんですか?

松野洋祐:完熟のりんごだけを使っています。でも見た目だったり、市場には向かないけど、味としては問題のないものを皮ごと搾って作っています                               

羽田:無添加の100%ストレートジュースということですね。一本のりんごジュースに何個くらいりんごを使っているんですか?

松野奈月:7〜8個くらいですね

羽田:使うりんごはこちらで作られたものだけ?

松野洋祐:はい。うちで作ったりんごだけですね。他のりんごと混ぜずに作っています

羽田肥料は有機肥料とかなんですか?

松野洋祐:基本的には肥料はあげていないんです。本当に自然の力だけ。この場所が千曲川のそばなので、もともと肥沃な土地ということもあって。たまに木の樹勢を見ながら使うときもありますが、肥料をあげすぎると逆においしくなくなっちゃうので極力使わないようにしています

羽田:除草剤も使ってないんですか?

松野洋祐:除草作業はしていますが、除草剤は使ってないですね。

羽田:じゃあ本当に、限りなく自然に近い形で栽培にしたりんごということ

松野洋祐:はい、干しりんごを作る時に出る芯とかも堆肥して畑に戻しているんです

羽田:まさに、捨てるところなくですね!

松野洋祐:そうですね、自然のものは自然に還してあげるっていう感じでやっていければ

羽田:りんごジュースっていろんなものが巷に溢れているから、皆さん口にする機会が多いと思うんですけど、これはなんか違うと思いました。格段においしいです!

松野洋祐:ありがとうございます。うちの農園では、ふじとつがる、シナノスイート、シナノゴールドを作っているんですが、このジュースはふじ100%で作っています。

羽田:どうしてふじを使うんですか?

松野洋祐:やっぱりバランスがいいので。濃いというか、酸味もしっかりあるし甘味もあります。シナノスイートとかでも作ってみるときはあるんですけど、飲み比べるとシナノスイートは甘いけど、酸味がないので、ちょっと物足りない。やっぱり酸味があったほうが、味が濃く感じると思います

羽田:そうなんですね。あとラベルがセンスいいなって思いました

松野奈月:本当ですか、ありがとうございます!

羽田:ご自身たちで作られたんですか?

松野奈月:夫がロゴを作って、ラベルとかは私が作りました

羽田:白と黒で、一見りんごっぽくないのがおしゃれだなって思いました。高級感もありますよね

松野ご夫婦:ありがとうございます!

県外から来たふたりが、農家の先輩方から引き継いだりんごの木。
大切に育てながら、生で食べるだけではない提案も

羽田:おふたりは長野県ご出身ですか?

松野奈月:ふたりとも県外なんですよ。

松野洋祐:僕は横浜でケーキ屋で働いていて

羽田:じゃあパティシエ?

松野洋祐:そうです。こちらに来て7年くらい経ちました。

松野奈月:私は、生まれが大阪で関西育ちです。夫のほうが先に、農家になりたいと思ってこっちに来ていて

羽田:松野さんはひとりで、りんご農家になりたいと?

松野洋祐:そうです。ずっとケーキ屋を開こうと思っていんですが、1から作って加工までできたらと思って

羽田:出会ってから農園を始められたんですか?

松野洋祐:そうですね、農業研修していたときに出会って、ちゃんと自分たちの農園を立ち上げて、今4年目ですね

羽田:まだ4年目なんですね! りんごの木とかはどうされたんですか?

松野洋祐:高齢化でどんどんやめていく方たちがいるので、そこを譲り受けています。今は借りてやっています

羽田:じゃあ元々やっていらした方は喜んでらっしゃいますよね

松野奈月:そうですね、もっとやってくれってよくいわれます

羽田:本当ですよね、農業ってこれからすごく重要課題だから。きっとやっていてよかったって思うと思いますよ

松野洋祐:そう。ただ、今、気候変動の影響で、自然災害がけっこうあるのでそれが心配です。2年前に、千曲川の氾濫でうちの畑が一部浸かったんですけど、そういうことの対策もやっていかなきゃいけないなと。干しりんごをやるきっかけにもなるんですが、去年コロナで、道の駅とかの集客がすごく落ちたんですよ。それで、りんごが売れなくなってしまうので、うまく長期で売れるものが作れないかなと思ったのがきっかけだったんです。マルシェとかに持っていったら反応も良くて

羽田:災転じて…ですね

松野洋祐:はい、やってよかったと思います

羽田:ドライフルーツって備蓄食材になりますもんね。干すと栄養価も高まるって聞いたことがあります!

松野奈月:そうですね、確か生の状態で食べるよりビタミンCが50倍になったり、ポリフェノールとかカリウムも含まれるので、ヘルシーなおやつになると思います

松野洋祐:カマンベールチーズと一緒にして食べるのもおすすめです。ワインと合っておいしいんです

健康的な子どもの笑顔を作り出す、おいしくヘルシーなりんごのおやつ

羽田:(お子さんの)悠作くんの健康的な表情を見ると、子どものおやつに最適だなって。親が安心して渡せるお菓子ですよね。たとえ一袋食べちゃっても、りんごだからいっかって(笑)。あとは、妊婦さんとかがちょっと小腹空いたときに食べるのにいいですよね。美容にもいいでしょうし。何より、悠作くんだよね!

松野洋祐:本当にすくすく育ちます(笑)

羽田:もうりんごの申し子のような(笑)。こんなに可愛く育つんだねえ。それにしても、移住して出会って、ドラマチックな人生ですよね

松野ご夫婦:あはは(笑)

松野奈月:私もまさか農家になると思ってなかったです。長野は両親との思い出がたくさん詰まった場所なので、こっちに住もうと思ったんです

羽田:きっとご両親が導いてくれたんですね! 素敵なお話をありがとうございました。

松野ご夫婦:ありがとうございました!

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